TOEICで高得点を取ろうと勉強し始めた頃、評判の高かったTOEFLテスト英単語3800という単語帳を使って必死に勉強していました。毎日1時間は単語に費やし、数ヶ月でかなり難しいRank3の単語もほぼ覚えられるようになりました。
しかし、TOEICの点数は全然上がりませんでした。
当たり前のことですが、TOEICに出ない単語を必死に覚えても点は上がりません。スコアを上げたいのであれば、TOEICに出る単語を覚えなければいけません。今回はTOEICに頻出すると評判の単語帳の中で、僕自身の実体験として出やすい単語ばかり載っている単語帳を紹介します。評判良くてもTOEICには向かない単語帳も挙げます。(著者には申し訳ないですが。)
単語帳を使った勉強方法についてはこちらを見てください。僕はここで紹介した単語帳とこの勉強方法でTOEICに出る単語で知らない単語は1回のテストで1個2個になりました。
1. TOEICに頻出する単語帳と頻出しない単語帳の違いとは?
知っておいてもらいたいことですが、世間で売られているTOEIC向けの単語帳は大きく2つに分けられます。
1つ目はTOEICを何度も受験し、その中で実際に出た単語を1つ1つ積み重ねて出来た単語帳です。
2つ目はTOEICを何回か受けて、実際に出た単語と著者が出ると推測した単語を載せた単語帳です。
言うまでもないですが、1つ目の単語帳が良い単語帳です。
TOEICを何度も受けるとわかるのですが、TOEICには実は過去と同じ問題が出てきます。何割が実際にリサイクルなのかわかりませんが、毎回のテストで確実にあります。実際に出題された単語をまとめた単語帳は、TOEICでの遭遇率が非常に高いです。
同じようにTOEICでの遭遇率が高い問題集を選びました。Part 5, 6は問題集をしっかり解けば9割は回答できるようになります。
1-1 TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ
指標 | 評価 |
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既出度 | |
使いやすさ | |
収録単語数 | 1000単語 |
値段 | 979円(税込み) |
対象レベル | 500点~900点 |
通称「金フレ」です。TOEICの勉強を真剣にやっている人はこの単語帳を知っていると思います。著者のTEX加藤さんが何度もTOEICを受験し、その中で覚える必要のある単語のみを集めて本にされています。
僕が2016年8月に受験したTOEICで唯一わからなかった単語「novice」(初心者という意味)も改定後から追加されています。TEX加藤さんが何度もTOEICを受験してその内容を一つ一つ吟味して作られたのがわかります。
TOEIC 500点付近の方でボキャブラリーに自信のない方は、この本で勉強すると見たことのない単語が一気に減ると思います。単語も良いのですが、TOEICの試験の特徴をとらえた”TOEICあるある”も書かれており、スコアを簡単に上げたい方には必須の本です。
持ち運びしやすいサイズ(小B6版と呼ばれるサイズ)であるので、移動中の勉強にも向いています。値段も安く、音声も付いています。改訂版からは発音記号が付いていて弱点のない単語帳です。改訂版のレビューはこちら↓です。
1-2. TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のセンテンス
指標 | 評価 |
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既出度 | |
使いやすさ | |
収録単語数 | 1500単語 |
値段 | 979円(税込み) |
対象レベル | 500点~900点 |
2019年2月20日に金のフレーズの姉妹版として金のセンテンスが発売されました。金のフレーズとは違い、Part5のようなセンテンスで単語を覚えたい方向けの本です。
2018年の8月にTOEICに出題された「proven」など最新の頻出単語が増えており、金のフレーズの増強版と言って良いと思います。
値段は979円で金フレと同じなので、今単語集を買うのであれば、金のセンテンスのほうが良いです。
レビューを書いていますので、興味ある方は見て下さい。
1-3 TOEIC(R) L&R TEST 上級単語特急 黒のフレーズ
指標 | 評価 |
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既出度 | |
使いやすさ | |
収録単語数 | 1000単語 |
値段 | 935円(税込み) |
対象レベル | 800点~900点以上 |
上から似たような単語帳が続きますが、これは金フレとは別の作者「藤枝暁夫」さん通称rabbitさんが書かれた単語帳です。同じ朝日新聞出版から出版されているのでレイアウトは金フレと同じです。
藤枝さんもTEX加藤さんと同じで毎回TOEICを受けられています。その上でTOEICに出題された単語のみでこの本を構成されています。
単語が上級向けとなっているので金フレより難しい単語が収録されています。例えば2021年3月にTOEICに出題されたadamant(断固とした)などが収録されています。
金フレを勉強するだけでTOEICに出る難易度の高い単語はほぼマスターできますが、更に極めたい方向けです。TOEIC 800点以上向けです。
1-4 TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ
指標 | 評価 |
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既出度 | |
使いやすさ | |
収録単語数 | 1000単語 |
値段 | 979円(税込み) |
対象レベル | 300点~500点 |
TEX加藤さんが書かれた金フレよりもレベルの低い方向けの単語帳です。
大体TOEIC 300点前後、大学入学共通テストの英語で言えば200点満点中の100点前後の方向けと思ってください。
TOEIC 500点、大学入学共通テストで150点取れている方で言えばいきなり金フレで問題ないです。
詳細なレビューはこちらを見てください。
1-5 TOEICテスト初挑戦のための英単語と英熟語―出題頻度順英単語1127と英熟語322
指標 | 評価 |
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既出度 | |
使いやすさ | |
収録単語数 | 単語1127+熟語322 |
値段 | 2160円(税込み) |
対象レベル | 500点~800点 |
実は僕自身が1番使った単語帳です。何度も使い古しては新しく買って、今持っているのは3代目です。出版から時間が経ちましたが、覚えるべき単語と日本語訳の選び方が素晴らしいです。
単語には複数の意味があり、誰でも知っている意味や、ネイティヴでもあまり使わないような意味もあります。この本に書かれている日本語訳は、TOEICに出る覚える必要のあるものだけが書かれているので、重宝しています。
初挑戦と書かれていますが、しっかり勉強すれば860点を超えます。この本だけで860点超えてしまうので、この本の上級レベルである本は買う必要ないです。持っていますが、開いていません。B6サイズなので持ち運びにも適しています。
リンクの勉強方法はこの単語帳で勉強してします。
TOEIC 勉強法 単語帳を使って単語を覚える
2. 有名だがおすすめしない単語帳
ここからは有名だけどおすすめしない単語帳を挙げます。理由はそれぞれ書きます。
2-1. TOEIC Listening & Reading 公式ボキャブラリーブック
TOEIC運営団体のETSが初めて出版した公式単語帳です。過去のTOEICに出題された1000単語と155の複合語、セットフレーズが収録されています。音声は米国、英国発音付きです。
「TOEICの頻出単語を収録!」などと書かれていますが、Client(顧客)やable(能力がある)など、レベルの低い単語しか収録されていません。また、単語が品詞に分けてアルファベット順に登録されている(!)など、ユーザビリティも高いとは言えないです。この本の前に紹介した本は基本難易度順に並んでいます。
TOEIC頻出ではありますが、おすすめではないです。こちらの本を購入されるのであれば、この本よりも値段も安い金フレか銀フレを購入してもらうほうが高得点を狙えます。
2-2. Duo 3.0
受験勉強用のDuoをTOEICの勉強に活用している人がいます。はっきり言ってTOEICにはオススメではないです。地理的な用語(Pacific)とか政治的な用語(the Department of the Treasury)とかDuoには書かれていますが、TOEICには出ないです。
TOEICには学術的知識を問う問題は出ません。「Pacificなんて全然学術的じゃない!」と思われると思います。でも出ないんですよ!地理とか科学とか生物とか本当に誰もが知っているレベルでも出ません。
これは僕自身が過去TOEICを何度も受けてきた経験から断言出来ます!
TOEICはTOEFLと違うということを意識してETSが作っているのだと思います。
2-3. TOEFLテスト英単語3800 4訂版
僕がTOEIC対策として最初に買った単語帳です。はっきり言って完全に間違っていました。
TOEICとTOEFLの違いは知っていましたが、「俺は一気にTOEFLとTOEIC両方で良い点取ってやる!」という謎の強い志のせいで、時間を無駄にしてしまいました。
この本はTOEFLを受けるのは良いですが、TOEICを受けるには適しません。TOEFLは学術的な内容なので”冬眠”とか”草食動物”とか、TOEICでは出るはずのない単語が出てきます。
TOEICで良い点を取りたいならTOEICの参考書で勉強しましょう。当たり前ですが。
2-4. TOEIC Test 900点突破必須英単語
Amazonで良い評価を受けていますが、評価をよく見てください。TOEICで900点を既に超えた方が購入し、評価をしています。
この本はTOEIC 700点~800点の方がTOEIC 900点を目指す本ではありません。TOEIC 900点を超えた方が更にCNNとかNewsweekとか読みたいときに参照する単語帳です。
僕は意識が高かった頃に買いましたが、単語のレベルは非常に高く、結局、覚えた単語はTOEICに出ませんでした。
この記事を読んでいる方はTOEIC 900点目指す立場の人が多いと思います。その方には向いていません。
TOEICとは関係なくニュースに出てくるような難しい単語を覚えたいのであれば、村上憲郎さんが薦めている発信型英語10000語レベル スーパーボキャブラリービルディングのほうが良いです。
3. まとめ
TOEICのスコアアップには単語の勉強は必要不可欠です。
TOEICを受験した時に全ての単語を知っていると、テストを受ける際の余裕が全然違います。
「TOEICのスコアアップは目的じゃない」ということを言われることは多いです。素晴らしいことです。ただ、TOEICのスコアがあると、就職転職に圧倒的に有利です。
是非、良い単語帳を選び高得点を目指してください。
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