2018年2月20日に「TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ」が発売されました。TOEICのベストセラーである金のフレーズの基礎編、TOEIC 300点~500点向けのバージョンです。金のフレーズは通称「金フレ」なので、銀のフレーズは「銀フレ」と呼ばれることになると思います。
今回はこの銀フレを早速レビューしたいと思います。金フレのレビューも以前に書いているので、TOEIC 500点以上の方はそちらも参考にしてください。
金フレはこちらです。
1. 「金フレ」「銀フレ」は何がいいの?
TEX加藤さんが書かれた金フレはTOEICを受ける人には御用達の本です。2017年1月に改訂版が発売されたのですが、「Amazon 2017年ランキング大賞」の和書の部門で堂々の6位です。TOEICの本だけではなく、全ての和書を含めて6位です。あれだけ話題になった、「漫画 君たちはどう生きるか」「えんとつ町のプペル」よりも順位は上です。
順位の基準(売上?冊数?)はわかりませんが、TOEIC受験者に支持されたということは間違いないです。僕自身は色々な記事の中で積極的にTEX加藤さんの著作を推しています。具体的に何がいいかという主に3つです。
- TOEICに頻出。圧倒的によく出るということ。
- TOEICの傾向をつかむことができる、TOEICあるある。
- リーズナブルな値段。移動中でも持ちやすいサイズ。
どういうことかは順に記載します。
※はっきり言っておきますが、僕はTEX加藤さんの回し者ではないです。
1-1. TOEICに頻出。圧倒的によく出るということ。
TOEICを受ける人にとってはTOEICに出る単語が書かれているかどうかが全てです。「英語の能力を上げたいのであって、TOEICの点を取るのが目的ではない」という考えの人は素晴らしいと思いますが、就職や転職を控えている人はTOEICの点を10点でも20点でも上げたいと思います。
TOEICの点を上げたい人にこの本は最適です。銀フレは見出し語が1000語、金フレも見出し語は1000語あります。約550語は両方に書かれている単語ですので、実際は2つで約1450語ということになります。(金フレと銀フレの見出し語が同じ550語ですが、フレーズなどは全て別です)
実際は見出し語だけではなく、関連語や定形表現(out of stockなど)などもありますので、2冊で2000語程度を覚えることが出来ます。あなたがTOEIC 300点としてもこの2冊を完璧に仕上げれば、TOEICに出てくる単語でわからない単語は5個程度まで減ります。2時間の英語のテストを受けてわからない単語が5つ程度であれば、高得点が取れることは容易にわかると思います。
それは、TEX加藤さんが足繁くTOEICを受験し続け、その中で出た単語をしっかりメモされているからです。TOEICは同じ問題を「リサイクル」しているので、一度出た単語をメモしておいて単語帳を作ればTOEICに頻出の単語帳を作ることができます。それがこの「金フレ」「銀フレ」であるのです。
1-2. TOEICの傾向をつかむことができる、TOEICあるある。
TOEICには傾向があります。基本は日常会話ですが、恋愛ネタなし、学術的な会話なし、家族の会話などもありません。お酒を飲みながらの会話もなく、海外で起こった地震の話題などもありません。しかし、新導入システムの複雑さのクレームや新人歓迎の昼食会は頻繁に行われます。
どのような傾向の会話が多いかわかっていれば、リスニングで100%聞き取れていなくても内容を推察して答えを導き出すことができます。「金フレ」「銀フレ」にはこのような傾向を書いた「TOEICあるある」が多数書かれています。単純な単語力アップだけの本ではありません。
銀フレにはmailやbookなどの基礎単語も書かれているのにgrandmotherやuncleが書かれていません。TOEICの傾向を意識して作られているからです。
1-3. リーズナブルな値段。移動中でも持ちやすいサイズ。
銀フレは税込みで979円です。金フレもほぼ同じ値段です。TOEIC本が2000円を超えているものが多い中で、リーズナブルな値段と言って良いと思います。
また非常に持ちやすいサイズ(17.2 x 10.7 x 1.4 cm)ですので、通勤通学にも最適です。僕は模試を受ける以外ほとんどの勉強は通勤通学中にしてきました。毎日ほぼ同じ時間に半強制的に勉強できるので勉強するのにおすすめです。通勤中の勉強方法など、TOEICの勉強法についてはこちらに書いていますので参考にしてください。
2. 銀のフレーズを使っての勉強方法
2-1. 見出し語と日本語訳のみを覚えるのではなく、全て覚える
銀フレに出てきた単語は全て覚えるようにしましょう。見出し語と対応する日本語訳1つでは足りません。TOEIC 600点を目指すのであっても全て覚える必要があります。
departmentの例で言うと、「部」だけではなく、「部署、売り場」という訳も覚えるようにしましょう。また関連語であるdivisionという単語も合わせて覚えてください。
横の関連語も含めて全てTOEICの頻出表現です。出ないだろうと思ってサボるとTOEICの点が下がるだけです。これは銀フレに限った話ではなく、金フレも同じです。TEX加藤さんが書かれている著書には過去に出たことのある単語しか書かれていませんので、無駄になることはありません。
2-2. 1秒で日本語訳が出るように。
TOEICは大学共通テストや大学受験の英語の数倍のスピードで進みます。2時間の試験時間に200問あるので単純に考えても1問を1分以内に解く必要があります。
単語を覚え始めるときからスピードを意識して勉強しましょう。毎日単語をチェックする際には1単語1秒以内に日本語訳が出ることを基準にしてください。すぐに意味が出てこない単語は覚えていないことと同じです。
2-3. 単語の音も覚える
単語を目で見て日本語訳を思い出すだけではTOEICには不十分です。音を聞いて意味がわからないと、リスニングでは使えません。銀フレにはCDは付いていませんが、abceed analyticsというアプリを使えば無料で音声を聞くことができます。
3. その他
銀フレの巻末にTEX加藤さんがTOEIC 600点の方向けのオススメの参考書が書かれています。質の高い本ばかりですので、TOEIC 600点を目指す方は試してみると良いと思います。立ち読みでも十分かと思います。
TEX加藤さんが気を遣われたのだと思いますが、自身の著作は書かれていません。TOEIC 600点に向けて「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」もオススメです。金フレと同じく、TEX加藤さんの著書で非常に売れた本です。銀フレが終わって、基礎的な単語がわかった上で解くようにしてください。
4. スマホアプリはある??
金フレは本の内容とほぼ同じアプリが出ています。銀フレも遠くないうちに出ると思います。今はまだ発売されていません。
5. まとめ
「TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ」を紹介しました。TOEIC 300点前後の方も「銀フレ」「金フレ」とやりこめば、TOEIC 800点も十分に狙えると思います。もちろん、見出し語を覚えるだけではなく、音声も何周もするのが前提です。