TOEIC 2018年過去問の冊子 (韓国)
TOEIC過去問で検索すると、「TOEICの過去問はない」と一環して書かれています。しかし、実際のところ過去問は存在します。
日本国内で公式な過去問も存在しますが、かなり古く使えるものではありません。韓国では2017年、2018年、2019年、2021年末にTOEICの過去問が発売されました。
最初の画像は2018年下半期の過去問の冊子です。
今回はTOEICの過去問にまつわる話と、過去問と遜色ないレベルの問題集について紹介します。
1. TOEIC 過去問の存在について
1-1. TOEIC過去問は存在しない?
巷では「TOEIC過去問は存在しない」が常識となっています。
しかし、あまり知られていない事実ですが、日本国内で公式に認められた過去問が実は存在しています。
日本国内では昔、「TOEIC Friends」という雑誌が発売されており、そちらにTOEICの過去問が掲載されていました。
「TOEIC Friends」の1997年11月号には、「第2回公開テスト全200問」、1998年5月号には、「第3回公開テスト全200問」が掲載されていました。
(こちらは2003年号の表紙です。)
過去問と言っても20年ほど前の過去問です。今とは大きく違う時代のTOEICです。
Part 2の問題には「Did you~?」で聞かれたら「Yes, I did」みたいなシンプルな問題が多く、Part 7は当初は40問しかありませんでした。(Part 7は40問⇒48問⇒54問と形式が変わるたびに問題数が増えています)
TOEICは毎年難化しているので、当時のTOEICは今とは比較にならないくらい易しいため参考にはなりません。
国内版の過去問はTOEICトリビアとしての価値しかないです。
日本国内ではTOEICを運営するETSは受けた試験の問題を漏洩を禁止しています。もしWEB上にTOEICの問題が載っていたら違反になります。
WEBを見ていると過去問のように見せているものがありますが、よく見ると予想問題とかサンプル問題とか微妙に違う表現で書かれているものが多いです。
※TOEICを運営する団体ETSはTOEFLも運営していますが、TOEFLには過去問が存在します。ただし、TOEFLは出題形式や難易度に大きく違いがあるので、TOEICの勉強には役立ちません。
1-2. TOEIC Friends以外の過去問は?
お隣の国、韓国では2017年、2018年、2019年、2021年にTOEIC過去問が発売されています。
既出問題集という名前で韓国では売られています。下記は2017年発売分です。
表紙が韓国語なのでわかりにくいですが、これはガチの過去問です。
2017年に発売されたものはLCがリスニングのテスト5回分、RCがリーディングのテスト5回分です。TOEICを何度も受けられて、TOEICの本を多数書かれている森田鉄也さんも本物であることを書かれています。
TOEIC既出問題集は去年韓国で実施された公開テストそのままです。
Test 1- 2016年 7月 9日
Test 2 – 2016年 8月 13日
Test 3 – 2106年 8月 28日
Test 4 – 2016年 10月 30日
Test 5 – 2016年 12月 18日
— Morite2(もりてつ) (@morite2toeic) December 12, 2017
当たり前ですが、本物なので問題の質は日本にあるどの問題集よりも良いです。
残念ながら解説は全て韓国語です。解説無しでも答えだけ見れば内容が理解できるTOEIC 700点以上の方は買う価値は十分にあると思います。
2017過去問の冒頭ページ。何かいいことが書いてあるように思うが、韓国語なのでわからない。。
正答が(C)であるのは何かわかるが、解説は全くわからない。
リスニングは日本と同じナレーターの方ですので、ナレーターに少しでも慣れたい方にはおすすめです。
日本のAmazonでも売ってくれている方がいるので、興味があれば買ってみてください。
1-3. 2017年以降のTOEIC 過去問の購入方法
Amazonでも「TOEIC 既出」で検索すると売っているのが確認できると思います。
最新のTOEIC 既出問題集はちょいみらいスクールで買うことができます。
最初の画像はTOEIC過去問冊子は2018年下半期の過去問です。
1-4. TOEICの過去問のメリットとは。
過去問を解くことの最大のメリットは、TOEICの公開テストの一部でリサイクルされた問題がすぐに解けるということです。
リサイクルとは1度出た問題が何度もTOEICの公開テストで出題されることを言います。つまり、直近の過去問があってそれをしっかり覚えておくと、次の公開テストで同じ問題が出る可能性があるということです。
今回のTOEIC、分かっただけでリサイクル2問あった。
— ひょーどる@再受験YouTuber (@pikumix) December 11, 2016
1-5. TOEIC 700点以下で解説が欲しい人はどうすれば??
TOEICの韓国の過去問は解説が韓国語なので、TOEIC 700点以下の人にはオススメではありません。それでは、TOEIC 700点以下の人で詳細な解説も欲しいし、過去問に匹敵する問題集を買いたい人はどうすればよいのでしょうか?
日本でもTOEICの過去問に匹敵するレベルの問題集を買うことはできます。
TOEIC 900点レベルの方が複数人でTOEICを受けて、受験後に「あんな問題あったよね。」と試験後に集まって一度過去問を作り上げた上で、過去問に非常に近い問題集を作る。
そうすると過去問と遜色ない問題集を作ることができます。
問題の漏洩はETSは禁止していますが、類似の問題であればETSは指摘はできません。
TOEIC終了後のミーティング(想像図です)
TOEICを教えることを仕事にしている人がいます。TOEICを教える方は、TOEICの問題を的中させることが仕事です。TOEICの問題がリサイクルされることをご存知であれば、過去問と遜色ない問題集を作って売れば評価されるということを考えるのは当たり前のことです。
この辺りにも詳しく記載しています。Part 5はリサイクルが最もわかりやすいパートです。
数多ある問題集の中でリサイクルを意識したレベルの高い見分けるのは非常に難しいです。
これからは、僕自身がTOEIC受験し、過去問を購入して分析した上で過去問と遜色ないと判断した問題集を紹介します。
2. TOEIC 過去問に匹敵する問題集
2-1. TOEICテスト L&R 精選模試
著者の加藤優さんがTOEICを何度も受けて、その内容をETSの違反にならない程度に類似の問題集として出版されています。僕がTOEICの点数を上げることが出来たのは、加藤優さんの影響が大きいです。
鬼フォームと呼ばれるPart 7のボリュームなども上手く再現されており、TOEICの公式問題集よりもTOEIC公開テストに近いです。
点数を上げたい人はこの本を解いて復習して、TOEIC公開テストを受けると簡単に点を上げることが出来るでしょう。この本の詳細なレビューはこちらに書いているので参考にしてください。
上の記事はHIROさんという方(知り合いではないです)がTwitterで賞賛してくれた内容です。是非読んでみてください。
読み応えのある内容だと思います。一読をお勧めします。 https://t.co/39WQ5SS7wr
— HIRO (@HIRO32881688) June 8, 2017
2-2. TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問
【新形式問題対応/CD-ROM付】 TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問
TOEIC(R)テスト 非公式問題集 至高の400問が改定され、「TOEIC L&Rテスト 至高の模試600問」という名前に変わりました。
改定版は改定前の400問はそのままで、200問追加されています。
ヒロ前田さんも毎回TOEICを受けておられ、的中率の高い問題と丁寧な解説で有名です。
この本は珍しく、模試3回分を分けて買うことも可能です。
2-3. TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問
TOEICで言うとPart 5、Part 6に当たる文法問題について、1049問掲載されています。
文法問題は覚えればすぐに解けるので、てっとり早く点数を上げたい方にとってはこの本で勉強するんはオススメです。
ただし、よく知っていて欲しいのはPart 5, Part 6は単語を問われることが多いということです。Part 5, Part 6で高得点を取りたい方は下記を参考にしてください。Part 5の傾向なども記載しています。
2-4. 公式TOEIC Listening & Reading 問題集
ETSが出している公式の問題集です。
TOEIC公開テストとナレーターが同じなので、声に慣れるという点においては公式問題集が最も良いです。
公式問題集が良くない点は解説がわかりにくいという点と、リーディングパートの分量が公開テストよりも少ないということです。
TOEIC 500点程度の初心者の方にとっては、最初に紹介した精選模試のほうが解説がわかりやすいという点で得点アップできると思います。
公式問題集は最新を使うようにしてください。ナレーターが代替わりしています。
※時々、公式問題集を過去問と間違っている人がいますが、これは過去問ではありません。
3. まとめ
TOEICの過去問について紹介しました。過去問を使って勉強するのはTOEICに限らず、全ての試験にとって効果的な方法です。日本で良い過去問がないのが残念ですが、TOEIC中級者であれば、韓国の過去問でも十分に価値はあると思います。
TOEICの頻出の問題集について書いていますので良かったら見て下さい。